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スクワットで膝が痛い原因と解決策|フォームと機能改善の視点から

著者: 柴山智幸 2026年8月19日

# スクワットで膝が痛い原因と解決策|フォームと機能改善の視点から

## この記事でわかること

- スクワットで膝が痛くなる根本的な原因(アライメント・動作パターンの崩れ)
- 自分でできるフォームのチェック方法
- 膝まわりの動きを整えるための具体的なエクササイズ
- 膝痛があるときのトレーニングとの向き合い方
- 日常生活の動作との関係性

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スクワットをやるたびに膝がズキっとする。翌日になっても膝の内側がじんわり痛い。そんな経験をしている方から、5toolgymにもよくご相談をいただきます。

「フォームが悪いのはわかってるんですが、どう直したらいいか……」

という声がとても多いのですが、実は膝の痛みはフォームだけの問題ではないことが多いんです。膝そのものに原因があるのではなく、股関節・足首・体幹といった周辺の動きが絡み合って、結果的に膝に負担が集まっている——そういうケースが非常によく見られます。

この記事では、膝痛の原因をカラダ全体の視点から整理したうえで、フォームのチェック方法と、動きを整えるためのエクササイズをご紹介します。「楽に、強く、心地よく」動けるカラダを一緒に考えていきましょう。

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## スクワットで膝が痛くなる原因を整理しよう

### 膝は「挟まれた関節」である

膝関節は、股関節と足首のあいだに位置する関節です。上からは股関節・骨盤の動きの影響を受け、下からは足首・足部の影響を受けます。つまり、膝は自分では大きな動きをしない代わりに、上下からの力を受け止めやすい構造をしています。

スクワット中に膝が痛くなる場合、膝そのものに過負荷がかかっているケースもありますが、多くは「股関節がうまく使えていない」「足首の可動域が不足している」「足部のアーチが崩れている」といった周辺の問題が膝に集約されている状態です。

膝を診るときは、膝だけを見ない。これはコンディショニング指導をするうえでとても大切な視点です。

### アライメントの崩れが膝に与える影響

アライメントとは、カラダの各部位が力学的にどのような位置関係にあるかということです。スクワットをしゃがんだときに、膝が内側に入ってしまう「ニーイン(knee-in)」という動きがよく見られます。

ニーインが起きると、膝の内側には引っ張られる力が、外側には圧縮される力がかかります。この状態が繰り返されると、膝の内側の靭帯や半月板、膝蓋骨まわりに慢性的な負担が生じやすくなります。

ニーインの原因として多いのは、股関節外転・外旋筋群(お尻まわりの筋肉)の機能低下です。お尻がうまく使えていないと、大腿骨が内旋しやすくなり、膝が内側に入りやすくなります。

### 動作パターンの崩れとは何か

アライメントと似た話ですが、動作パターンとは「どんな順序・タイミングで筋肉や関節を使うか」という習慣のようなものです。

たとえば、横断歩道を小走りで渡るとき、階段を降りるとき、重い荷物を床から持ち上げるとき——こういった日常の動作の中でも、しゃがむ・立ち上がるという動きは何度も繰り返されています。その際に毎回、膝に頼り過ぎた動き方をしていると、スクワット中にも同じパターンが出てきます。

動作パターンの崩れは、「意識していないから出る」という点が厄介です。フォームを意識して練習しても、普段の動きのクセが根強く残っていることがあります。

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## フォームのセルフチェック方法

### まず「素のしゃがみ」を確認する

何も考えずに、ゆっくりしゃがんでみてください。スクワットのフォームを意識する前に、自分のカラダが今どんな動き方をしているかを観察することが大切です。

チェックポイントは3つです。

**1. 膝の向き**
しゃがんだときに、膝が足の親指と人差し指のあいだのラインより内側に入っていないか確認します。可能であれば、鏡の前や動画で確認するのが一番わかりやすいです。

**2. かかとの浮き**
しゃがんでいく途中でかかとが浮いてくる場合、足首の背屈可動域(足首を手前に曲げる動き)が不足している可能性があります。足首が固いと、その分を膝の前方移動で補おうとするため、膝への負担が増えやすくなります。

**3. 腰・骨盤の動き**
しゃがみきる手前で骨盤が後方に丸まる(バットウィンク)ことがあります。これは股関節の可動域や、ハムストリングスの柔軟性と関係していることが多いです。

### 壁を使ったシンプルなチェック

壁から30〜40cmほど離れて立ち、つま先を正面に向けた状態でゆっくりしゃがんでみます。膝が壁にぶつかる前にかかとが浮いてきたり、体幹が大きく前に倒れたりする場合、股関節・足首の動きに制限がある可能性があります。

このチェックは特別な道具も場所も必要なく、自宅でもすぐに試せます。痛みが出る動きは無理して続けず、「今の自分はどこまで動けるか」を知ることを目的にしてください。

### 片脚スクワットで左右差を確認する

両脚でのスクワットでは見えにくい左右差が、片脚スクワットで浮き上がることがあります。壁や椅子などに手を添えながら、片脚でゆっくりしゃがんでみましょう。

利き足側と反対側で、しゃがんだときの膝の安定感や、股関節の使いやすさが違う場合、片側に偏った動作パターンが根付いている可能性があります。左右で感覚の違いがある方は、原因となっている側から整えていくアプローチが有効です。

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## カラダの動きを整えるためのエクササイズ

### 股関節の動きを引き出すエクササイズ

**クアドルペッドヒップサークル(四つ這いでの股関節回し)**

四つ這いの姿勢から、片方の膝を横に広げながら大きく円を描くように股関節を回します。前まわし・後ろまわしをそれぞれ10回ずつ。このエクササイズは、股関節の可動域を引き出しながら、骨盤が安定した状態で股関節を動かす練習になります。

「膝が痛いのになんで股関節?」と思われるかもしれませんが、先ほどお伝えしたように膝の問題は股関節の機能と深く関わっています。スクワットをする前のウォームアップとしても使いやすいエクササイズです。

**ラテラルバンドウォーク(バンドを使ったサイドウォーク)**

ゴムバンド(トレーニングバンド)を膝のすぐ上に巻き、軽くしゃがんだ姿勢で横歩きをします。お尻の外側(中臀筋)に効いているかどうかを感じながら、左右10〜15歩ずつ。

中臀筋はニーインを防ぐうえでとても重要な筋肉ですが、デスクワーク中心の生活では使われにくくなります。この動きでお尻の外側が使える感覚をつかんでおくと、スクワット中の膝の安定性が変わってきます。

### 足首の可動域を広げるエクササイズ

**カーフストレッチ(壁を使ったふくらはぎ伸ばし)**

壁に両手をついて立ち、片足を後ろに引いてかかとを床にしっかりつけたまま、膝を伸ばした状態でじっくり伸ばします。1回30秒を目安に。これはふくらはぎの上部(腓腹筋)のストレッチです。

続いて、同じ姿勢のまま後ろ脚の膝を少し曲げて伸ばすと、ふくらはぎの深部(ヒラメ筋)が伸びます。この2つを組み合わせることで、足首背屈の可動域が改善しやすくなります。

**アンクルモビリティドリル**

壁の前に立ち、足を壁から10〜15cmほど離した状態で、かかとをつけたまま膝を壁に向かってゆっくり動かします。膝を内側・外側・正面と方向を変えながら、足首の動きを多方向に引き出していきます。

「旅行先でホテルに着いたとき」「仕事の休憩時間にちょっとやってみる」という感じで、隙間時間に取り入れやすいエクササイズです。

### 体幹の安定性を養うエクササイズ

**デッドバグ(デッドバグ)**

仰向けに寝て、両膝を90度に曲げて宙に浮かせた状態から始めます。対側の腕と脚をゆっくり伸ばしていき、腰が反らないようにコントロールしながら元の位置に戻します。左右交互に10回ずつ。

体幹の安定性は、スクワット中に骨盤を水平に保つうえで欠かせません。骨盤が傾いたり、腰が過剰に反ったりすると、膝へのストレスが増えやすくなります。このエクササイズは関節に負担をかけずに体幹を鍛えられるため、膝に痛みがある時期でも取り組みやすいものです。

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## スクワットのフォームを動きとして整えるステップ

### まずはゴブレットスクワットから

バーベルを背負うフォームに慣れていない方や、膝痛から復帰していく方には、ゴブレットスクワットをおすすめしています。ダンベルやケトルベルを両手で胸の前に持ち、かかとを少し広めに開いてしゃがみます。

重りを胸の前に持つことで自然と体幹が安定しやすく、しゃがみの深さもコントロールしやすくなります。最初は軽い重りから始めて、カラダの動きを観察しながら行ってみてください。

### しゃがみの深さは「痛みの手前」まで

「深くしゃがまなければ意味がない」と思っている方もいらっしゃいますが、膝に痛みがある状態で深くしゃがみ続けることには意味がありません。まずは痛みが出ない範囲でしゃがみ、そこから少しずつ深さを広げていくほうが、長い目で見たときにずっと有効です。

ハーフスクワットやクォータースクワット(浅めのしゃがみ)でも、動きの質にフォーカスすれば十分な練習になります。

### 日常動作との連携を意識する

「楽に、強く、心地よく」動けるようになるためには、エクササイズと日常動作をつなげる視点が大切です。

たとえば、床に落としたものを拾うとき。腰をかがめるのではなく、股関節から折り畳むように動く。電車でつり革を持ちながら立っているとき、足裏の3点(親指の付け根・小指の付け根・かかと)に均等に体重が乗るように意識する——こういった日常の小さな動きの積み重ねが、スクワットのパフォーマンスにも繋がってきます。

特別な時間をとらなくても、日々の動作のなかでカラダの使い方を少しずつ整えていくことが、コンディショニングの本来の姿だと思っています。

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## 膝痛があるときのトレーニングとの向き合い方

### 「休む」と「動かす」のバランス

膝が痛いとき、完全に運動を止めてしまう方と、痛くても続けてしまう方の、両極端になりがちです。どちらも状況によっては適切でない場合があります。

痛みが強い急性期には無理な負荷をかけないことが重要ですが、「動かすこと」自体をやめてしまうと、関節まわりの筋肉が弱くなり、回復が遅くなることもあります。痛みが出ない範囲で股関節や体幹のエクササイズを続けることは、膝を守りながら機能を維持するうえで有効なアプローチです。

ただし、安静時にも痛みがある、腫れや熱感がある、日常生活に支障が出ているという場合は、まず整形外科を受診してください。

### 専門家と一緒に取り組む価値

フォームのチェックや動作パターンの改善は、自分一人でやろうとすると限界があります。自分の動きは自分からは見えませんし、痛みがある状態では「これで大丈夫か」という不安が拭えないこともあります。

パーソナルトレーニングでは、今の状態を一緒に確認しながら、今の自分に合った負荷や動きを選ぶことができます。「ジムに行くのは怖い」「膝が痛いのにトレーニングなんて」と感じている方ほど、一度相談してみてほしいと思っています。

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## よくある質問

### Q: スクワットで膝が痛くなるのはフォームが悪いから?

フォームの乱れが膝の痛みにつながるケースは確かにありますが、それだけが原因とは言い切れません。フォームの問題の背景には、股関節・足首・体幹といったカラダの各部位の動きの制限や筋力のアンバランスが潜んでいることがほとんどです。「フォームを直そう」と意識するだけでは変わらない場合、カラダの動きそのものを整えるアプローチが必要です。また、日常の動作パターンのクセが影響していることもあります。スクワットだけを切り取って考えるのではなく、普段の生活での動き方を含めて見直してみることをおすすめします。

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### Q: 膝痛があってもスクワットはできますか?

痛みの種類や程度によって異なりますが、膝に痛みがあるからといって、すべてのスクワット動作を避ける必要はないケースもあります。たとえば、深くしゃがまない浅いスクワット(ハーフやクォータースクワット)であれば膝への負担を減らしながら動作の練習ができます。重要なのは「痛みが出ない範囲で動く」という原則です。ただし、腫れや熱感がある、安静時にも痛む、歩行に影響が出ているという場合は、まず医療機関を受診することが先決です。その後に、トレーナーと相談しながら適切なエクササイズを選んでいくのが安心です。

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### Q: スクワットの代わりにできるトレーニングは?

膝への負担を軽減しながらカラダを動かしたい場合は、いくつかの選択肢があります。たとえば、ヒップヒンジ(股関節から前傾する動き)を使ったルーマニアンデッドリフトは、膝への直接的な負荷が少なく、お尻やハムストリングスを鍛えやすい動きです。また、寝ながら行うヒップリフト(仰向けでお尻を持ち上げる)も、膝を大きく曲げずに臀部を使えるエクササイズとして活用しやすいです。さらに、プールでの水中ウォーキングは浮力で体重が軽減されるため、関節への負担を下げながら下肢を動かすことができます。自分の状態に合ったものを選ぶことが大切です。

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### Q: 膝痛の改善にはどのくらいかかりますか?

膝痛の改善にかかる期間は、痛みの原因・程度・生活習慣・取り組みの頻度などによって大きく異なります。「○週間で改善する」と一律に言えるものではありませんが、動作パターンやカラダのアライメントが原因となっている場合、週に2〜3回のペースでエクササイズを続けることで、数週間から数ヶ月かけて少しずつ変化を感じられることが多いです。大切なのは、焦って負荷を上げすぎないこと。カラダが新しい動きのパターンを学習するには、ある程度の時間がかかります。症状が長引く場合や日常生活に支障があるときは、整形外科への受診を優先したうえで、専門家と一緒に取り組む計画を立ててみてください。

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